みんなが悩んでいる生理痛などの疑問にお答えします。

生理Q&A

 

    気になる生理の症状や痛み。これも病気なの?

    Q1

    生理のときにおなか以外が痛くなります。
    頭痛、腰痛、肩こりなどですが、
    これも生理痛なのでしょうか?

    A1

    生理のときに下腹部痛だけでなく、頭痛、腰痛、肩こりなどを感じる人はたくさんいます。下痢、冷え、だるさ、眠気などに悩まされる人もいます。これらは生理痛の随伴症状とよばれるもので、生理が始まって2日目くらいから症状が軽くなるようなら心配ありません。ただ、症状が強く、日常生活に支障をきたすほどであれば月経困難症だと言えるでしょう。月経困難症には病気が原因のものもあるので、婦人科の受診をおすすめします。

    生理中の不調 [月経困難症]

    Q2

    生理日ではないときに、
    生理痛のような痛みを感じるのですが?

    A2

    生理と生理の間に毎月決まって下腹部が痛む場合は、排卵にともなう腹痛が考えられます。生理の数日前になると決まって下腹部が痛むようなら、月経前症候群(PMS)の症状であることも疑われます。

    生理日と関係なく突然激しく痛む場合は、子宮筋腫、卵巣のう胞、子宮付属器炎、骨盤腹膜炎、クラミジア感染症などの病気の可能性があります。できるだけ早い婦人科の受診をおすすめします。

    生理前の不調[PMS/PMDD]

    Q3

    生理のときに、血の固まりのようなものが出る
    ことがあるのですが、大丈夫でしょうか?

    A3

    生理の血は、血液とともに子宮内膜がはがれ落ちたもので、本来は体外に出やすいように酵素で溶かされてから排出されています。しかし、量が多いと酵素の働きが追いつかなくなり、固まりが生じるのです。梅干し大のレバーのような固まりが混じるようなら過多月経を疑います。米粒くらいの固まりや、藻のような状態なら心配しなくてもよいでしょう。

    生理中の不調[過多月経]

    Q4

    生理のときに吐き気を感じることがあるのですが?

    A4

    生理中にさまざまな不快症状が起こって、日常生活に支障をきたす場合を、月経困難症といいます。吐き気も、月経困難症でみられる症状のひとつとされています。また過多月経の場合にも、貧血が原因で吐き気を起こすことがあります。いずれにしても、一度、婦人科で相談されることをおすすめします。

    Q5

    多い日は昼用ナプキンでは1時間ももたなくて昼間でも夜用ナプキンを使っています。
    みんなもそうなのでしょうか?

    A5

    他の人と比べて経血量が多いか少ないかというのはわかりにくいものですよね。最も多い日でもナプキンを2時間おきにかえるくらいが一般的のようですが、これに対し、経血量が非常に多く、ふだんの生活に支障をきたすような場合を「過多月経」といいます。ナプキンが1時間もたないほど経血量が多い、経血のなかにレバーのような血のかたまりがある、などの症状がある場合は「過多月経」がうたがわれますので、婦人科で相談されることをおすすめします。

    生理中の不調[過多月経]
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    婦人科って、どんな場合に行くといいの?

    Q1

    婦人科、産婦人科、女性外来の
    違いを教えてください。

    A1

    婦人科は、妊娠、出産、生理に関すること、子宮卵巣の病気、女性ホルモンに関わること、避妊更年期のことなど女性のカラダと女性特有の病気について診察し、治療する専門科です。その中でも、妊娠、出産などお産をメインに扱っているのが産婦人科です。
    女性外来は女性のカラダとココロをトータルに診る「科」で、個人病院のほかに総合病院でも設置するところが増えています。気になる症状がいろいろあるけれど、どの「科」にいけばいいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。でも、基本的にはどの科でも診察が受けられます。まずはクリニックへ行き、詳しく病状を説明すれば、医師の判断で適切な受診科へ紹介してもらうことができます。

    Q2

    閉経してからも婦人科で
    診てもらうことはできるのですか?

    A2

    子宮がん検診や更年期障害のホルモン治療などは、閉経後も婦人科で診てもらうことをおすすめします。更年期を過ぎ、もっと高齢になっても女性である限り婦人科の病気は存在します。高齢者は慢性の持病があることが多いので、行きつけの婦人科クリニックを持ち、必要に応じて総合病院を紹介してもらうようにすれば安心です。

    Q3

    体調がいつもと違うのですが、
    風邪なのかもしれません。
    こんな症状でも婦人科で診てもらえますか?

    A3

    妊娠初期の症状は、熱っぽいなど風邪とよく似ている場合があります。内科での受診が適している病気であっても、必要に応じて専門の病院を紹介してもらうことができますから、かかりつけの婦人科のパートナードクターであれば受診してもよいでしょう。

    Q4

    肌荒れ、ニキビに悩んでいます。
    婦人科で診てもらえますか?

    A4

    皮膚の状態は女性ホルモンの影響を受けます。たとえば、生理前になるとニキビができやすくなるのは女性ホルモンの黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が多くなるためです。ホルモンバランスを整えるとニキビがきれいに治り、肌荒れが解消される女性も少なくありません。生理に伴う大人ニキビで悩んでいる人は、一度婦人科で相談してみてください。

    Q5

    婦人科は男子禁制ですか?

    A5

    基本的にはパートナーと一緒に話を聞くことも可能ですが、男性が入れないクリニックもありますので、事前に電話などで確認しておくとよいでしょう。女性のカラダとココロ、女性特有の病気とその症状について家族やパートナーの理解と協力が得られたら、その後の生活改善や治療にもメリットがあります。医師と相談して、病気について説明してもらう日を設けるのも良いでしょう。

    知ればこわくない婦人科の診察&検査
    イラスト

    婦人科では、どんな検査を受けられるの?

    Q1

    生理中でも検査してもらうことは
    できるのですか?

    A1

    生理中でも診察できますので、気になる症状があるときはすぐに受診しましょう。医師に遠慮したり、ベッドや診察台を汚すことを心配したりする必要はありません。ただ、生理中にはできない検査もあるので、緊急でない場合は生理が終わってから受診するほうがよいでしょう。

    Q2

    内診に抵抗があるのですが、
    絶対に受けなければなりませんか?

    A2

    内診はカラダの状態を知る上で重要な検査なので、できるだけ尻込みせずに受けてください。ただし、思春期の女性の場合は、おなかの上から超音波を当てて代用する場合や、直腸診を行うこともあります。また、緊急を要さない場合、初回は問診だけにして、内診は医師とのコミュニケーションがよくとれてから行うこともあります。病気の種類や症状によっても違ってきますので、どうしても抵抗があるときは医師に相談してください。

    Q3

    婦人科で受けられる検診には
    どんなものがありますか?

    A3

    子宮頸がん検査、子宮体がん検査が代表的なものでしょう。また、超音波検査で子宮筋腫子宮内膜症、卵巣のう胞などの有無が分かります。乳がん検査は一般に外科で行われますが、触診と視診は婦人科でも行うことができます。また、おりもの検査と血液検査で、性感染症にかかっているかどうかを調べることができます。結婚・妊娠を控えている人のためのブライダルチェック(性感染症検査、子宮がん検査、超音波検査などを組み合わせたもの)や、世代別の検査メニューを組んでいるクリニックもあります。その他、骨粗しょう症の検査として骨密度検査をしているクリニックもあります。

    Q4

    婦人科で健診を受けると、
    費用は高くつきますか?

    A4

    気になる症状や生理痛などの痛みがあって受診した場合は保険適応となります。しかし、特に症状がなく、定期的な健診やブライダルチェックなどは保険適応外ですので、全額自己負担となります。金額が不安な場合は、事前にクリニックへ相談するのがよいでしょう。

    Q5

    会社で受けられる定期健診でも、
    女性特有の病気はチェックできますか?

    A5

    基本的な職場健診には血液検査が含まれているので貧血などはチェックできます。しかし、それ以上の詳しいことは分かりません。仕事が忙しくてなかなか子宮がんなどの検診を受けられない方は、夜や土曜日の対応がある婦人科を利用して、定期的に検査を受けるようにしましょう。

    知ればこわくない婦人科の診察&検査
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    鎮痛薬や女性ホルモン薬について教えて!

    Q1

    生理痛に効く薬は?

    A1

    一般的によく使われる薬として、鎮痛薬や女性ホルモン薬、漢方などがあります。鎮痛薬は「痛み」に対して使用されます。女性ホルモン薬は、生理自体をコントロールして痛みを軽減します。また、生理痛の原因が子宮内膜症子宮筋腫などの病気によるものであれば、病気の治療薬が使われることもあります。

    Q2

    生理痛のとき、
    鎮痛薬はいつ飲むのが効果的ですか?

    A2

    痛みが出る半日前~数時間前に飲むのが効果的です。鎮痛薬は、痛みの原因となる物質が体内で合成されないように働くので、痛みが起こってからでは効き目が出にくい場合があります。痛みが起こらないうちから飲むことに抵抗があるかもしれませんが、自分の生理痛のパターン(初日に痛む、2日目に痛むなど)に合わせて、事前に対処することがコツです。

    Q3

    鎮痛薬を飲み続けているとクセになる、
    効き目が弱くなるというのは本当ですか?

    A3

    生理のときに飲む程度であれば、習慣になるような副作用はほとんどありません。市販の鎮痛薬が効きにくいと感じた場合は、何か病気が潜んでいる可能性もありますから、婦人科で相談してみましょう。処方薬に変えることで、痛みが改善する場合もあります。鎮痛薬の常用が心配な人は、医師からホルモン薬や漢方薬などの説明を受けてみるのも良いでしょう。

    Q4

    女性ホルモン薬は誰でも飲めますか?

    A4

    女性ホルモン薬に限らず、どんな薬でも飲んでいい人と飲んではいけない人がいます。女性ホルモン薬は医師に処方してもらう必要がありますので、まずは、婦人科に行って、相談してみましょう。

    Q5

    女性ホルモン薬は薬局で買えますか?

    A5

    女性ホルモン薬は医師に処方してもらう必要があります。婦人科であれば、処方してもらえます。

    Q6

    女性ホルモン薬は、
    どのくらいの費用がかかるのでしょうか?

    A6

    薬自体の費用としては、1ヵ月分が2,000円程度です。その他、初診料や再診料、検査を行った場合は、その検査料が必要となります。

    女性ホルモン薬の1つである経口避妊薬(ピル)は、避妊が目的であり、保険が適応されず全額自己負担となり費用も異なります。

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