子宮内膜に似た組織が他の場所に発生、増殖する
子宮内膜症
子宮内膜症って、どんな病気なの?
子宮の内側を覆う粘膜を子宮内膜といいます。子宮内膜症は、子宮内膜によく似た組織が子宮以外の場所に発生し、増殖していく病気です。
発生しやすい場所は、直腸と子宮のすき間(ダグラス窩)、膀胱と子宮の間(膀胱子宮窩)、卵巣、卵管、子宮筋層、骨盤腹膜などですが、まれに肺や胸膜に発生することもあります。
増殖した組織は子宮内膜と同様に生理のときに脱落し、出血を起こします。それがおなかの中にたまって炎症を起こし、周囲の組織と癒着するなどのトラブルを引き起こします。特に卵巣に子宮内膜症ができると、チョコレート色の古い血液がたまった袋状となるため、チョコレートのう胞と呼ばれます。

子宮内膜症の起きるところ
出典:講談社「子宮、卵巣の病気と治し方」(P68)